前回は胃内視鏡(胃カメラ)の体験談をお伝えしましたが、今回はバリウム(胃透視)についての体験談をお伝えします。バリウム検査の苦痛を乗り切るコツなどを含めてお伝えしたいと思います。
【目次】
1.バリウム検査(胃透視検査)について
バリウム検査は胃透視検査、上部消化管造影検査、などと呼ばれます。食道、胃、十二指腸を撮影する検査です。
胃液で満たされた、胃の壁をよりよく観察できるようにバリウムと発泡剤を飲み、胃壁にバリウムが付着することにより、エックス線がバリウムに吸収されて画面上で白く写り、胃の形や粘膜の状態が観察できるようになります。
また発泡剤を飲むことにより胃が膨らみ、萎んでいて見えなかったところも見えるようになります。
胃全体の形や大きさ・粘膜の状態(ポリープ・潰瘍・がん)などの位置関係や病巣の深さ(進達度)などが分かります。胃炎や潰瘍、胃がんでは胃壁が荒れたりしますので、正常の胃壁とは異なったバリウムの付着具合を観察できます。
また、ポリープなどの隆起性病変はバリウムがうまく付着せず丸く黒いリング状に写し出されますので良く観察できます。
2.検査の所要時間
約10分程度
3.検査の流れ ※体験談
《検査前日》
夕食は21時頃までに済まします。
21時以降絶食となります。当日朝は食事はできません。水に限り水分摂取はかまわないようです(お茶、コーヒー、牛乳、ヨーグルトは禁止)。検査1時間前からは水分摂取も禁止になります。
《検査当日》※体験談
①試験管のようなケースに入った発泡剤を渡されますので、一気に飲み込みます。泡が出始める前に全部飲み込まないと、口の中で大変なことになります。ひたすらげっぷを我慢・・・。発泡剤を飲むコツとして、舌先に発泡剤を置くのではなく、舌の奥に発泡剤を置き一気に飲んだ方が良いです。
舌先に置くと、暫くして発泡剤がブクブクと気体になってしまい上手に飲み込めなくなります。
②次は紙コップ一杯分のバリウムを飲みます。私が検査を受けた時はバニラ味、いちご味、バナナ味、チョコ味、抹茶味と選べました。その時はバニラ味を選びましたが、なんとなくバニラ味だけど、なんとも言えない粘度の白くドロドロ液体の感覚が勝ってしまう感じでした。バリウムも発泡材と同じく、一気に飲み込むことをお勧めします。
③いよいよ撮影開始。上下左右に動く検査台の前に立ちます。立った状態からゆっくりと仰向け状態になるまで台がたおれていきます。その後、放射線技師から「右に2回まわって」「あおむけに」「うつむきに」「右向いて」「ちょっと斜め体傾けて」など指示を受けて自ら動いたり、台が勝手に動いたりします。両手で手すりをしっかり握って体をささえながら行います。この間、ご存知の通り、げっぷを我慢しなければなりません。因みにげっぷをすると、追加で発泡材を飲むことになります。黙っていても、放射線技師には胃がしぼんでしまうので直ぐにわかってしまいます。
《げっぷを我慢するコツ》
・顎を引き、視線を下に向ける
・げっぷが出そうなタイミングで、唾を飲み込む
・鼻呼吸をする。
④以上で検査終了です。
《検査後》
検査終了後、下剤を受け取ります。
バリウムが排泄されないまま長時間腸内に残っていると、固くなり排泄されにくくなります。すぐにコップ2杯程度の水と一緒に下剤を飲むようにしましょう。下剤を飲んで、3~4時間程でお腹が痛くなってくると思います。初めてバリウム検査をした場合は便が白いことに驚くと思いますが、バリウムが排泄された証拠ですので安心して下さい。検査当日中に排泄が終わる場合もありますし、翌日までかかる場合もあります。私は翌日までかかりました。
下剤を服用しても翌日までに一度もバリウム便が排泄されない場合や検査後お腹がはったり腹痛がある場合は、必ず早めに近くの医療機関を受診することをお勧めします。
4.まとめ
いかがでしたか。個人的な感想ですが、胃カメラ検査とバリウム検査を体験してみて、どちらが楽かと言われるとバリウム検査だと思います。
ただ、それぞれ長所と短所がありますので、理解した上で選択することをお勧めします。
次回はその胃カメラ検査とバリウム検査の比較を掲載したいと思います。
前回のブログに胃カメラの体験談を掲載しておりますので是非ご覧下さい。