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【知っている?】消火器の歴史と使用方法について

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火災が発生した時に活躍する「消火器」ですが、いつから日本に登場したのでしょうか。消火器の歴史と、消火器の正しい使い方についてご紹介します。

 

【目次】

 

消火器の歴史

消火器が日本に初めて登場したのは、1872年(明治5年)に京都で開催された西京博覧会において、アメリカから出品された時でした。当時は「火災消防器械」と言われ、パップロック会社製の時価30ドルから50ドルもする高価なものでした。
日本で初めて製造販売された国産消火器は、1895年(明治28年)に丸山商会(現在:株式会社丸山製作所)で作られた「丸山式自動消火器」です。丸山商会の創業者である内山信治さんとその兄の丸山安治さんが、ドイツから輸入された硫曹式消火器の実験(硫酸と重曹水を化合させて放射する方式)を見たのがきっかけに、「日本でも消火器を製造できないものか」と、2人は製造方法に工夫を凝らしながら開発を進めました。そして、1895年(明治28年)に消火器の製造販売を事業化するために、「丸山商会」を現在の新潟県上越市高田に設立し、外注工場に委託製造して「丸山式自動消火器」の販売を始め、販路を新潟県や東北一帯に広げていきました。この消火器は、鋼鉄製で硫曹式消火器(硫酸と重曹水を化合させて放射する方式)と呼ばれ、当時の価格で6円でした。その時の広告には「五升器にて12畳敷位の座敷一面の火と成り居るも忽ちにして消し尽し得べし」と書かれています。はじめて開発された消火器は、硫曹式消火器の中でも「回転式」と呼ばれる独自のもので、1903年(明治36)には「丸山式自働消火器」として特許を取得され、その6年後の1909年(明治42年)には新潟県から東京に進出し、更に販路を広げることになります。

その後、改良が重ねられ、1965年(昭和40年)には現在一般的に使用される「ABC粉末消火器」が、多くの会社から販売されるようになりました。

 

消火器の正しい使い方

実際に消火器を使う機会はとても少ないものですが、万一にそなえ消火器の使い方を覚えておく必要がありますね。火災を大きくしないためには素早く消火することが重要です。一般的に炎が天井に達すると、消火器で消すことは難しくなります。火が天井などに燃え移らないうちに初期消火を実践しましょう。出火から3~4分が初期消火の勝負どころになります。もしものときのための3つの動作を覚えておきましょう。

①黄色い安全ピンを上に引き抜く

火元からある程度の位置に消火器を安全に運びましょう。この時、あまり離れすぎると火に届く前に消火剤が尽きてしまいます。消火器にもよりますが大体7~8m手前を目安にしましょう。また屋外の場合は、安全性を考慮して必ず風上に回るようにしましょう。 室内の場合、出入口を背にするのも大事です。消化作業の位置に着いたら、レバーに付いている黄色い安全栓を引き抜きます。

②ホースをはずし、ホースの先端を火元に向ける

ホースをはずし、そのノズルを持って火元に向けます。この時ホースの根元を持つと狙いが定まらないので、必ず先端を持つようにしましょう。消火器が重ければ地面に置くようにしましょう。

③レバーを強く握る

片方の手でノズルを持ったままもう片方の手でレバーを強く握り、消火剤が放射します。この時、しっかりと火の根元を狙うようにしましょう。手前からほうきで掃くように放射することがポイントです。

以上の3つの動作だけです。ただし、自分の身の安全が最優先ですので安全が確保できないようなときは無理をせず、近所の応援も求めるようにしましょう。