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冬至について~クリスマスとの意外な関係、ゆず湯などの風習~

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12月22日頃は二十四節気の1つである「冬至」といわれます。ゆず湯に入ったり、かぼちゃを食べたりと、様々な風習がありますね。また、意外にクリスマスが「冬至」と密接に関係があります。ここでは、「冬至」に行われる風習や「冬至」とクリスマスとの意外な関係についてご紹介致します。

 

【目次】

 

冬至とは

北半球では太陽の高さが一年で最も低くなる日です。そのため、一年中で最も日が短くなり、夜がいちばん長くなります。二十四節気(にじゅうしせっき)の1つです。例年、12月22日頃とされていますが、年によっては前後する場合もあります。2018年の冬至は12月22日となります。冬至の日の日照時間を、太陽の位置が1年で最も高くなる夏至(6月21日頃)と比べると、北海道の根室で約6時間半、東京で約4時間40分もの差があります。この日にゆず湯に入り、かぼちゃを食べると風邪をひかないといわれています。

 

 

冬至の風習

「ん」のつくものを食べる

冬至には「ん」のつくものを食べると「運」が呼びこめるといわれています。にんじん、だいこん、れんこん、うどん、ぎんなん、きんかん……など「ん」のつくものを“運盛り”といい、縁起をかついでいるとされます。また、縁起かつぎだけでなく、栄養をつけて寒い冬を乗りきるための知恵でもあるそうです。それから、「いろはにほへと」が「ん」で終わることから、「ん」には一陽来復(いちようらいふく)の願いが込められているそうです。一陽来復とは、冬至は太陽の力が一番弱まった日であり、この日を境に再び力が甦ってくることから、陰が極まり再び陽にかえる日という意味を指します。冬至を境に運が向いてくるとしています。“かぼちゃ”が冬至の日の食べ物とされますが、これは、かぼちゃを漢字で書くと南瓜(なんきん)、つまり、「ん」のつく食べ物であり、前述した“運盛り”を意味します。更には、“南瓜”の“南”の字にも意味があり、陰(北)から陽(南)へ向かうとして縁起を担いでいます。また、かぼちゃはビタミンAやカロチンが豊富なので、風邪や中風(脳血管疾患)予防に効果的です。本来かぼちゃの旬は夏ですが、長期保存が効くことから、冬に栄養をとるための賢人の知恵でもあるようです。

 

冬至粥を食べる

冬至の日に食べる小豆粥のことを冬至粥といいます。古くから小豆の鮮やかな赤色には邪気を払う力があると言われており、冬至の日に小豆の入ったお粥を食べることで、邪気を払い、翌日から良い運を呼び込むという意味があるそうです。

 

「と」の付くものを食べる

「冬至」の「と」にちなんで、「とのつく食べ物を食べると良い」とする地域もあります。豆腐・唐辛子・ドジョウ・いとこ煮などや、「とうなす」の別名である“かぼちゃ”があげられます。「とうふ料理」として、湯豆腐を食べることも多いようです。

 

こんにゃくを食べる

冬至にこんにゃくを食べる「砂おろし」と呼ばれる風習もあります。こんにゃくを食べて体内にたまった砂を出すという意味のようです。昔の人は、こんにゃくを「胃のほうき」、「腸の砂おろし」と呼び、大晦日や節分、大掃除のあとなどに食べていたことの名残りのようです。

 

冬至風呂=柚子湯(ゆずゆ)に入る

冬至に柚子(ゆず)の入ったお風呂に入る風習がありますが、いろいろいわれがあります。

①語呂合わせから

ゆず=「融通」、冬至=「湯治(とうじ)」という語呂合わせからきた説があります。

②禊(みそぎ)としてから

運を呼びこむ前に厄払いするための禊(みそぎ)としたという説があります。柚子湯の風習ができたとされる江戸時代は、毎日お風呂に入ることはありませんでした。、“一陽来復”の考えから、運を呼び込むために冬至の日に柚子湯に入って邪気を払おうとしたとされます。冬が旬の柚子は香りも強く、強い香りのもとには邪気がおこらないという考えもありました。また、柚子は実るまでに長い年月がかかるので、長年の苦労が実りますようにとの願いも込められています。

③体に良いから

「柚子湯に入ると、一年間風邪をひかない」と昔からいわれますが、柚子湯には血行を促進して冷え性を緩和したり、体を温めて風邪を予防したり、果皮に含まれるクエン酸やビタミンCによる美肌効果があるようです。

 

 

冬至とクリスマスの関係

冬至には太陽の力が最も弱まった日を無事過ぎ去ったことを祝って、世界各地で冬至の頃に様々な祝祭が行われます。実はクリスマスもイラン発祥のミトラ教の冬至祭儀やドイツ北欧のゲルマン人の冬至祭がキリスト教と混ざり合ってできたものとされます。古代ローマでは、キリスト教が台頭してくるまではミトラ教の信仰が盛んでした。主神である太陽の神“ミトラ”が冬至に死んで、その3日後の25日に復活すると考え、その25日には盛大な祭りを行いました。また、古代ヨーロッパに住んでいたゲルマン民族は、「ユール」という冬至祭も、25日を祭典の日と決めていました。樫の木を飾り、焚き火を囲みながら飲食を楽しんだそうです。その後、この民族がキリスト教に改宗することになり、太陽の復活する日をイエスキリストの降誕の日と結びつけ、キリストの誕生を祝うお祭りと冬至祭が混ざり合っていきました。ミトラ教の祭日が、そのままキリスト生誕の日として受け継がれ、325年のニケア公会議で正式に12月25日がクリスマスと決められました。これがクリスマスの起源となります。

 

 

まとめ

「冬至」のことについてご紹介致しました。クリスマスの起源に「冬至」が関係していたことには驚きました。12月22日頃は、1年も終わろうとする時期ですね。1年を振り返りながら、悪いことは全部リセットさせて、ゆず風呂に入り、冬至粥でもいただいて、良い年越しをしたいものですね。